祝の島(ほうりのしま)

祝の島(ほうりのしま)

1000年前、沖で難破した船を助けたことから農耕がもたらされ、子孫が栄え、

現在に至るまでいのちをつないできた小さな島がある。

山口県上関町 祝島(いわいしま)。

瀬戸内海に浮かぶ人口約500人のこの島では、何代にもわたり厳しい自然環境の中でいのちをつないできたことから、互いに助け合い、分かちあう共同体としての結びつきが営まれてきた。台風が直撃することも多く、岩だらけの土地には確保できる真水も限られ、人が暮らしやすい環境とは決していえない。その中で人々は、海からもたらされる豊穣な恵みに支えられ、岩山を開墾し、暮らしを営んできた。そして互いに助け合い、分かちあう共同体としての結びつきが育まれた。人間の営みが自然の循環の一部であることが、祝島でははっきりと見える。

1982年、島の対岸4キロメートルに原子力発電所の建設計画が浮上。「海と山さえあれば生きていける。だからわしらの代で海は売れん」と、祝島の島民は28年間建設に反対を続けている。大きな時間の流れのなかにある祝島の生活。効率と利益を追い求める社会が生み出した原発。

この対立は現在の日本が直面している問題の縮図といえる。1000年先の未来が今の暮らしの続きにあると思う時、人は何を選ぶのか。本作『祝(ほうり)の島』は祝島を通して、未来にいのちをつなぐ暮らしを描き出す。

監督:纐纈あや(第一回監督作品)/プロデューサー:本橋成一
撮影:大久保千津奈(KBC映像)/編集:四宮鉄男/音響設計:菊池信之/音楽:温井亮
ナレーション:斉藤とも子/絵:西村繁男/グラフィックデザイン:森デザイン室
パンフレット編集:近藤志乃/製作デスク:中植きさら/製作統括:大槻貴宏/
制作:石川翔平
協力:祝島のみなさん、KBC映像、祝島島民の会、映画「祝の島」を応援する会
(C)ポレポレタイムス社     2010年/日本/105分

公式サイト:http://www.hourinoshima.com/